下見のポイント
荷物を新居まで運んだはいいが、いざ搬入となったらベッドが部屋のドアを通らない、洋服ダンスが梁にぶつかって収まらない、エアコンが設置できない! なんてこともある。
自分でやるにしろ業者に頼むにしろ、引っ越しの準備で欠かせないのが新居の下見だ。部屋探しなどで何度か足を運んでいる場合でも、これは必ずやった方がいい。
いざ引っ越して住むとなれば、家財道具の搬入などのために改めてチェックしておくべき点がいろいろあるからだ。
下見に行くときはメジャー、筆記用具、時計は必需品。カメラやビデオで要所要所を撮影しておくのもいい。
1人だと見落としがあるので、できれば2人で行くようにしたい。
現在使っている家財道具、あるいは新たに購入を予定している家財道具、の搬入、設置が可能かどうかチェックするために、各部屋はもちろん、玄関、廊下、窓、階段などの寸法をメジャーで正確に測っておく。
一口に「6畳の和室」といっても物件によっては畳のサイズが違うし、 ドア(引き戸)や押入の位置、天丼の高さなどもまちまちだ。柱や梁の出っ張りなどで空間が変形している場合もある。
こうしたチェックを怠ると、いままで使っていたベッドが搬入できないとか、前の部屋ではピタリと収まったタンスがうまく置けないとか、手持ちのエアコンが設置できず、新しいエアコンを買うハメになったとか、思わぬ事態に直面しかねない。
押入、天袋、台所収納部、クローゼットなどの収納スペースの容量を確認する。
基本的に現在住んでいる住居の収納スペースと同等の収納空間が確保できない限り、モノはどこかに溢れ出る。新居の方が収納スペースが大きい場合は問題ないが、小さい場合は「捨て
る」ことも含めて対策を考えないといけない。
コンセントの位置は家具・電気製品などのレイアウトに影響を与える。これは電話やテレビアンテナの引き込み線も同様で、これらの位置次第では家具・電気製品などの配置に制約が出ることがある。延長コードの利用なども含めて位置確認は正確にしておきたい。
マンションなどの集合住宅の場合は、エレベーター、玄関ホール、オートロックなどの共用部分に関する決まりを調べておく。
新居周辺の状況では道路幅や一方通行などの交通規制の有無をチェックする。道幅によつては、4トントラック1台ですむものが2トントラック2台になったりする。道路規制も含めて、新居周辺の引っ越しの道順も確認しておく。
目標となる建物など、なるべくわかりやすい地図を作成しておこう。引っ越し当日の食事に便利な店を見つけておくのもいい。
また引っ越しまでに改めて掃除に来るのが難しい中長距離の引っ越しでは、新居や周辺の下見の際に一緒に掃除をしてしまうのもいいかもしれない。
リフォームがすんでいない場合などは、引っ越しまでに改めて掃除に来るか、弓|つ越しの前日に家族の誰かが先に新居に入って掃除をしておくというのも一つの方法だ。
なお引っ越しトラックは荷物以外は乗せることができない。このため「助手席にちゃっかり同乗して新居へ」というわけにはいかないのだ。
当日どうやつて移動するのか、移動にはどのくらい費用や時間がかかるのか、おおよその見当をつけておく。遠距離の引っ越しで飛行機などを使う場合は、早めにチケットを手配しておくようにしよう。
家具のレイアウトを横討する
新居の下見で確認した部屋の寸法やコンセント・アンテナ引き込み線の位置などをもとに簡単な見取り図を作り、
どの家具をどの部屋のどの位置に置くか、
ラフのレイアウトを検討する。
その際の基本的な注意点は、
本製の家具や冷蔵庫は太陽の当たるところは避ける
(変色・変形などの原因になる)
家具と壁の間は少しあける
(湿気がたまってカビが生えることがある。これを防ぐために間をあけて風通しをよくする)
家具はなるべく部屋の一方の壁に並べる
(部屋のあちこちに置くと有効スペースが少なくなる)
など。
新居の間取りがいままで住んでいた家と同じような間取りで、これまでのレイアウトがそのまま使えるならいいが、そうでない場合は早めに新しい配置を考えておいた方がいい。
そうやって配置を検討することで、新居では使えないモノが見えてきたり、新しく必要なモノが浮かび上がってきたりする。